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アニマル撮影・イベント事業

petomoni
「ペット」と「共に」生きる。

2019年02月15日 トークセッション

“ペットを捨てる”というコトバのない社会に。 ~petomoni(ペトモニ)×高山直子トークセッション~

「シアワセの連鎖~幸せな動物たちから、幸せを探している動物たちへ」をコンセプトに、ペットの撮影会やチャリティ-ワークショップを通じて動物愛護団体の支援を行なうプロジェクト『petomoni(ペトモニ)』。日々の活動を通して着実に手応えを感じる一方で、理想とする「殺処分ゼロ」の実現にはまだほど遠いのが現状だ。そんな中、会社経営とモデルのパラレルキャリアを実践する高山直子さんをゲストにお迎えし、愛犬とともに撮影会を実施。撮影終了後、petomoni(ペトモニ)メンバーを交えて保護犬・保護猫問題について熱いトークセッションを行なった。

【Profile】
▼高山直子
Fraisier代表/la Balanceディレクター/モデル
株式会社Fraisierの代表として、まつ毛エクステサロン、ネイルサロンを東京大阪で5店舗展開する。同時にファッション誌やカルチャーマガジン、テレビ番組出演など「女性の美のトータルプロデューサー」として活躍の場を広げ、2016年には初のスタイルブック『NAOKO balance』を双葉社より出版。“キレイ”と“カワイイ”のエバンジェリストとして日々情報発信を続けている。
ペトモニpetomoniスタジオタカノ株式会社Fraisier代表高山直子さんトークセッション

▼高野裕二
フォトグラファー/株式会社スタジオタカノ代表取締役
米国留学後、バックパッカーとして18カ国を旅する。家族写真、学校写真を中心にフォトグラファーとして活躍。2018年、滝川クリステルが代表を務める『クリステル・ヴィ・アンサンブル』公式カメラマンとして記者発表会参加。全国の動物愛護団体に財団の取材班として同行。

▼天野綾美
動物看護師/マネージャー
動物看護科の専門学校を卒業後、都内の動物病院にて8年間「動物看護師」として勤務。看護主任を務める。知識や経験を活かして人と動物のより良い関係づくりの手助けをすると共に保護犬・保護猫の現状や殺処分について多くの人に知っていただきたいと願い、積極活動中。

普段どおりのありのままの姿を

高野:本日はありがとうございました!いかがでしたか?コロ太くん、ポン太くん(高山さんの愛犬)と一緒の撮影は?

高山:とっても楽しかったです。仕事柄、こういったスタジオで撮影されるのは慣れているんですが、コロ太やポン太と一緒というのははじめてだったので。

ペトモニpetomoniスタジオタカノアニマル事業

天野:でも、とってもいい子たちですよね。高山さんが普段から愛情たっぷりに接していらっしゃることが感じられました。

高野:それ、僕も感じました。撮影しているとだいたいわかるんですよ。きちんと愛情注いでもらっている子は人懐っこいんですよね。

高山:ありがとうございます。このスタジオの雰囲気もいいし、スタッフさんの気づかいも含めてリラックスした空気で撮影してもらえました。私、インスタやブログでよく写真をアップしているんですが、考えてみるとコロ太たちと一緒に撮ることってあんまりなくて。今回みたいにプロのカメラマンに普段のありのままの姿を撮ってもらうの、アリだなって思いました。

ペトモニpetomoniスタジオタカノアニマル事業

高野:僕らが提唱している撮影というのがまさにそれで。飼い主さんが実際の生活の中でペットたちと接しているシーンを撮りたいんです。もちろん特別な場所でスペシャルな一枚を、というのもそれはそれで魅力的なんですが、日常の一コマをそのまま撮影することでその写真を普段の生活に持って帰っていただけると思っているんです。

天野:あえて「せーの」で撮影したりしないですよね。

高山:やっぱりペットOKの写真館やスタジオって少なくて、連れていけないのが寂しかったんですが…だから今日は楽しいだけでなくて嬉しかったですね。プロに撮影してもらいたくても、どこに頼んだらいいのか、誰が上手なのか、そういったことを一から調べるのって結構ハードル高いですし。petomoni(ペトモニ)なら大好きなペットと一緒に撮影できますよ、ということをもっとたくさんの人に知ってもらうことが必要なんじゃないでしょうか。

高野:それが結果としてpetomoni(ペトモニ)の活動を広めることになるなら、ぜひやりたいですね。

ペトモニpetomoniスタジオタカノアニマル事業

日本はペット後進国
高山:petomoni(ペトモニ)っていうのは、今回のような撮影を通して得た利益から保護団体に寄付する、というのが活動の中心なんですよね。

ペトモニスタジオタカノアニマル事業

高野:おっしゃる通りです。もともとはフォトグラファーであり動物を撮ることが好きな僕と、動物病院で看護師をやっていた動物好きの天野が同じ職場だったことからはじまりました。最初のうちは僕が一人で全国の愛護団体などを回って撮影していたんですけど。

天野:最初は一緒になにかやるイメージはありませんでした。でも、高野が愛護団体での出来事などを熱く語ってくれて。そのうちに盛り上がって生まれたのがpetomoni(ペトモニ)の構想です。いまでは撮影会の他にチャリティーワークショップや展示会など活動は広がる一方です。

高野:確かにね、最初は一緒にやるとは思ってなかったけど…でも、いまとなってはpetomoni(ペトモニ)の活動に天野の動物に対する知識と愛情はなくてはならない要素なんですよね。撮影場所のコーディネートひとつとっても動物たちの安全性まで考慮して提言してくれるんです。

高山:撮影をお願いする側からすると、安心して任せられるってものすごく大事ですから、コンビを組むべくして生まれたコンビなんですね。これ、petomoni(ペトモニ)の大きな特徴のひとつだと思いますよ。そして、寄付といえば実は私も一頭目のコロ太を飼い始めたときから個人的にやっているんですよ。毎月一定の金額が引き落とされる仕組みで。

天野:すごい!寄付を実践していらっしゃる。素晴らしいですね。

高山:と、いうのもコロ太はブリーダー経由でウチの子になったんですが、そのブリーダーが悪徳というか悪質というか…コロ太、私が譲り受けた時には、既に重い病気にかかっていて、瀕死の状態だったんですよ。幸い、腕のいい先生に診てもらって一命を取り留めたんですけどね。ペットショップだとそういうことがある、って聞いていたのでわざわざブリーダーから譲ってもらったのに。ペット業界の闇の深さを垣間見た気がして、それが寄付のきっかけです。

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高野:現状は本当に目を背けたくなるレベルですよね。ある愛護団体を訪れたときに驚いたんですが、犬猫どころか人間がまともに働ける環境じゃなかった。人が人として健康に過ごせない場所で犬や猫が幸せになるわけがない。そういった惨状があることも、実はほとんど知られていないんですよ。

高山:そうなんですよね。私もパピーミルの問題などいろいろ勉強したんですが、知れば知るほど闇の深さに驚くばかりです。日本って先進国のはずなのに、ペットまわりの法律や法令はまったく整備されていないんですよね。ペット後進国じゃないかってぐらい。とはいえ、私だって何頭も保護犬や猫を受け入れられるわけじゃないし。なにからはじめたらいいかと悩んで。

天野:それで、いまできることとして寄付をはじめたんですね。

高山:将来的には保護犬や保護猫を飼い主とつなぐというか、そもそもペットを捨てられない仕組みづくりに協力していきたいと思っているんです。ペットを捨てるという言葉や選択肢がない社会を目指して。だから今回、petomoni(ペトモニ)さんのお話をいただいたときは、これはもうぜひと思って。

高野・天野:ありがとうございます。

「かわいそう」その想いが命取り

高野:高山さんはご自身ができることとしてまず金銭面の支援をなさっているわけですが、それって実に正しいことなんですよね。愛護団体をまわっていて感じるのですが、本当にどこもお金がない。さらにマンパワーも足りていない。ネットワークも築けない。だからフォローする人も見つからない。そんな悪循環が続いているんです。それをどこかで断ち切るためにも、寄付からはじめることは正しいんです。

ペトモニスタジオタカノアニマル事業

高山:ボランティアでやっている人たちもいるんですよね。少しでもそういった活動の支えになればと思っています。

高野:ある施設では300頭の面倒を見ているのが、たったの3人だったりするんですよ。もう到底無理じゃないですか。しかも寒い地方なのに小屋は野外でしたし。犬たちは僕が近づくだけで唸り声を上げるばかり。これでは人間も病気になってしまいますよ。

高山:果たしてそれを保護といえるのか、という問題ですよね。やはり蛇口というか元栓をしめるべきだと思います。安易に捨てる人がいなくなる社会にしていかないと。でも日本にはペットで商売をする業者がいて、その全てではないとしても悪質な人たちが一定数いて、お金儲けのために繁殖させて高価な値段で販売するという負の連鎖がある。この鎖を断ち切るにはもう法律を変えるというか、政治の力が必要だなって思います。

天野:人間の医療費や教育と同じ社会問題ですものね。そこに対してなんとかしたい、という想いがpetomoni(ペトモニ)の根底にあるんです。たぶん、同じようになんとかしたいという気持ちを持っている人は少なくないはず。でもどこで何をすればいいのかわからない方も多い。保護犬・保護猫などの情報が足りていないことも、petomoni(ペトモニ)のコミュニティで補っていければと思っています。

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高野:そうだね、petomoni(ペトモニ)で情報発信していきたいところだよね。捨て犬や捨て猫の問題についてみんなが正しい知識を持つことが、高山さんのおっしゃるような「そもそも捨てない社会」をつくる上で必要なことなのかもしれない。

天野:私が以前いた動物病院にも『捨て猫を拾いました』と来院される方が多かったんです。でも費用の問題もあって、最低限の治療しか施してあげられないことがほとんど。里親探しのポスター掲示などの協力はできても、引き取ることは現実的に不可能なんです。獣医さんやスタッフもみんなもともと動物好きだからそれこそ身を切られる想いなんですが、一度引き受けたらみんなが持ち込んできてしまいかねません。

高山:うん、確かにそうなっちゃいそう!一匹預かったばかりに次々と…ってなりそう。

天野:そうなんです。それに感染症のリスクなどもありますから、やはり安易に引き取れないんです。拾ってくる方はよかれと思ってやってるんですけどね。

高野:かわいそう、という気持ちが命取りになるんだ。

高山:かかりつけの動物病院の院長も言ってたんですが、拾った人が飼えないのならそれは病院に連れてくるべきではないし、そもそも捨ててある場所から動かすべきでもないって。見てみぬふりをできない、という良心があるのも理解できるけど、その場所から動かす以上は生涯面倒を見るか、治療費を全て負担するか、自分の手で里親を探すかの覚悟が必要なんですよね。そこを善意だけで動くと結局、全部動物病院が尻拭いすることになってしまう。

高野:動物病院だって経営があるわけですもんね。

天野:もともと動物病院は一般の飼い犬や飼い猫を助けるのが目的の場所なんです。なのに何匹もの捨て犬、捨て猫の面倒を見るのはいろんな意味で不可能だし、本末転倒になってしまいかねません。

高山:でもその一方で段ボールに入れられた子猫がミャアミャア鳴いているのを見て、放っておけるのかという心理的、人道的な問題もありますよね。だからそういうところに国がお金を出すとか、行政が手を差し伸べるべきだと思うんです。そういうことに税金を使われるならいくらでも使ってほしい(笑)。

寄付をもっと身近に、健全に

高野:結局、いまの時点で多くの人が一番やりやすい支援が寄付ってことになるんですよね。ただ、寄付といってもみなさんどこでどうやったらいいのか、これもまたあまりハッキリしていなかったりしていて。

高山:寄付によってはどこに使われているのか、何に使われているのかも不透明だったりしますよね。

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高野:そうです。そういうこともあってなかなか自分から動けない人も多いと思います。だからこういう撮影でいただいた対価の一部を寄付しているんですよ、とお伝えすると安心してもらえる。喜んでもらえます。

天野:しかも私たちpetomoni(ペトモニ)がしっかりと調査して、実際に訪問取材して、がんばって誠実に運営しているにも関わらずお金がないという団体へ優先的に寄付するルートができています。寄付後の活動なんかもアウトプットしていこうと考えているところです。

高野:大きな団体にはそれだけでお金が集まってくるからね。世の中には小さな団体、それこそ個人でやっているようなところも数多くあります。一応、リストアップしただけで250団体あるんですが、実際にはもっと多い。個人活動家は情報を出さないケースが多いですからね。

高山:そんなにあるんですね!じゃあ助けがいもあるという。

高野:それがですね、250の団体に手紙を送るんですが、返事がくるのはその半分。取材までOKしてもらえるのはさらにその半分ぐらいになるんです。情報を出していきたいし、出すべき団体がいるにも関わらず出せない。これもまた問題のひとつなんです。

高山:それは主催者の意識の問題なんでしょうか?

天野:それもありますが、一番は情報をオープンにすることでいろんな問題が生まれることにあるんです。たとえば住所が明らかになったことで捨て猫が玄関に置かれるとか。そういう団体なら預かってくれるだろう、と思われてしまって。さっきの動物病院の話と同じなんですが。

高野:だから情報にシビアにならざるを得ないんですね。どうしても閉鎖的になってしまう。僕らの活動も最初はメールやお手紙からです。で、来てくださいとなってはじめて住所を教えてもらえる。

高山:やっぱり政治や法律を動かさないとですね。本当に、この問題を正面から考えると何から手をつけたらいいかわからないぐらい複雑で。だからみんなができることを一つずつ、なんですよね。そういう意味では今日はその一歩を踏み出せたかな、っていう気持ちです。撮影そのものがすでに楽しかったし。

高野:僕らも普段のpetomoni(ペトモニ)のサービスを高山さんに味わっていただけて、良かったです。寄付という取り組みの前に、まず撮影のクオリティが低いようでは話にならないですからね。

高山:ペット飼っている人にとって動物は家族だから、いつものスマホのクオリティじゃないレベルで写真を撮ってもらえるというのはそれだけで価値があるはず。こういうのって口コミでひろがっていくものですからね。そうやってpetomoni(ペトモニ)さんの活動がどんどんメジャーになっていけば、社会のあり方にも影響を与えられると思いますよ。

高野:ありがとうございます。サービスとしてまず価値を提供し、その対価としていただいたお金の一部を厳選した団体に寄付する、という健全性というかバランスを大事にしていたいので、そういっていただけると嬉しいです。

天野:参加していただいた方にまず幸せを実感していただき、そこから幸せが連鎖していくことがなによりの願いですからね。

高山:ひとりでも多くの愛犬家、愛猫家の方がこのpetomoni(ペトモニ)のサービスを通して、いま味わっている幸せのバトンをつないでいってほしいですね。これからも応援していきます。

高野・天野:今日は本当にありがとうございました!

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